ながらみって一体なに? 千葉県九十九里浜で人気の貝の正体に迫る!!
皆さん、ながらみって知っていますか?
中々聞いたことがない言葉であると思いますが、千葉県を旅するような地元密着のテレビ番組などを見ているとたまに出てくることがあるんですよね!
今回はそんな聞き慣れないながらみについて、そもそもながらみって何なの? って、言うところから、オススメの食べ方までご紹介させて頂きますので、是非最後までお付き合い下さい!
目次
今や幻の貝とも呼ばれる九十九里浜のながらみ
千葉県九十九里浜で水揚げされるながらみ
まずはどんな貝なのかご紹介していきたいと思いますが、そもそもイメージすら出来ないと言う方もいらっしゃると思いますので、写真で見ていきましょう!
イメージと合ってましたか(笑)?
大きさは大きいものだと500円玉位ありますが、大体はこんな感じのサイズになります!
ながらみは巻貝と呼ばれる類のもので、クルクルと渦を巻いたような殻が特徴的ですね!
正式名称は「ダンベイキサゴ」と言い、地方によってマイゴだったりながらみなどの呼び方があります!
千葉県の他に愛知県や高知県でも水揚げされる巻貝でもあります!
しかし今では漁獲量も減り、地元では幻の貝なんて呼ばれ方もする程になってしまいました!
昔はたくさん獲れたながらみ
そんな幻の貝ながらみですが、今から30年程前には相当な水揚げがあったと聞きます!
年配の方とながらみの話しをしていると(どういう状況で年配の方とながらみの話しをするんでしょう 笑)、今の価格を言うと必ずと言っていいほどビックリされます!
昔は本当に多く獲れていたようなので、ご近所さんに配っていた程のようで……
「ながらみは買って食べるものではなく、貰って食べるもの」と言う感覚のようです!
そんな貰って食べる感覚のものが、高値で取引されるなんて聞くと驚くのも無理はないですよね!
写真で赤く囲った辺りが九十九里浜なのですが、ながらみはこの一帯で今でも水揚げがある貝なのです!
シッタカ貝との違いは?
ながらみの話しをしますと(そんな話しを私は誰としたんでしょうか? 笑)、シッタカ貝と勘違いされている方がたまにいらっしゃいます!
このシッタカは海藻類でちょっとモジャモジャとしてますが、こんな感じの貝です!
シッタカ貝も同じ巻貝なのですが、ながらみと違い三角錐みたいな形になっています!
その他の大きな違いで言いますと……
千葉県の外房地域では、ちょうど真ん中あたりを境に北側は砂地、南側は岩場になっているんです!
「???」
そうですよね(笑) 私も自分で書いていながら、絶対に伝わらないと思いながら書いてますので(笑)
砂地と書いたのはこんな感じです!
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対しまして、岩場と書いたのはこんな感じです!
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どちらも千葉県とは全く関係のない画像ですので、その点だけご注意を(笑)
ちょうど千葉県外房の真ん中から北側が砂浜になっていて、ながらみはこの砂の中に住んでいます!
対してシッタカは砂の中ではなく、岩にくっ付いて生きています!
ながらみは砂の中のプランクトンなどを食べていて、シッタカは海藻などを食べています! ですので、シッタカは磯の風味が強い貝になります!
見た目もちょっと違うと思うのですが、住んでいる場所からしても、ながらみとシッタカでは大きな違いがあることが分かります!
ながらみの食べ方
簡単な説明でしたが、少しはながらみに興味を持って頂けましたかね??
お次は食べ方をお伝えしていきますね!!
まずは砂抜きですね! ハマグリやホンビノス貝など、こういった貝はまずは砂抜きをする必要があるので、ちょっと面倒ですね。
しかし塩水を用意してながらみを漬けておけば、後は放置しておくだけです! 準備だけ頑張っちゃいましょう♪
500mlの水(水道水でOK)に対して、大さじ1の塩を入れて塩水を作ります! あとは平らなバットにながらみと塩水を入れ(ながらみが塩水で浸かる程度)、6時間位常温で放置していれば完成!
そして大事なのは茹で方にあります!! 茹で方でこんな違いが出てきますので初めに結果から見て行きましょう!
これは既に茹でたあとのながらみですが、この上の写真の茹で方は失敗例!
そしてこちらの2枚目が成功例!
成功と失敗の違いが分かりますかね? これは身が出ているか出ていないかの違いになります!
味自体には特別違いは出てこないんですが、後ほど説明しますが身を取り出す段階で違いが出てきますので成功例を目指して茹でていきましょう!
ながらみを茹でる際は常温の塩水から
では茹での工程に入っていきましょう!
ここで気を付けて頂きたいのは、「ながらみを茹でる際は必ず沸騰する前に入れること!!」です! 沸騰した塩水にながらみを入れないで下さい!
これは「茹でガエル」の話しに通ずるところなんですが(多分、いやっ、ほとんど関係ない話しです 笑)、沸騰したお湯にいきなり入ったらビックリしてそこから飛び出ますが、常温から茹でていくといつの間にか茹でた状態になっちゃうってやつです!
ながらみも同じで、沸騰した塩水に入れますとビックリして身が殻の中に入り込んでしまいます。反対に常温から茹でていきますと、「ふわぁ~、何だか温かくなってきて気持ちいいなぁ~♪」ってな具合で、2枚目の写真のように身が出た状態で茹で上がります!
ねっ? 同じ話しでしょ(笑)?
また常温からながらみを茹でた時のながらみの気持ちは、完全に私のイメージです(笑)
そして沸騰してから5-6分すれば茹でながらみの完成です♪
あっ、今更ですがながらみは生では食べませんので、茹でてから食べましょうね!
ながらみの取り出し方
茹で上がれば、あとは美味しく食べるだけです!
ながらみは外見もそうですが、殻の中身も渦巻き状になっています!
なので、爪楊枝で身を刺して無理に引っ張り出そうとしても、途中で身が切れてしまいます!
爪楊枝で身を刺してからは、焦らず矢印のようにクルクルと回しながら取り出していきましょう♪
ここで先程の話しに戻りますが、茹で方を失敗して身があまり出ていない状態ですと、先端まで取り出せる確率がかなり低くなります。上手く茹でておけば、身が出ていますので肝の部分まで綺麗に取り出せるようになります。
なので、先端まで綺麗に取り出す為には、茹での段階から勝負は始まっているのです!!
はい、とてもいい調子ですよ~♪ そのまま焦らず、ゆっくりと~♪
って、私は誰を応援しているのでしょうか(笑)? 今の所、自分で過去の自分を応援している形をとっています(笑)
ここで焦らず、成功すれば~……
こんな感じで先端まで綺麗に取り出すことが出来ます♪
これで食べたくなってしまいますが……
身の先端に薄~い殻状のフタらしきものがありますので、こちらを取り外したらもうOKです! このフタは爪楊枝を刺す前に取ってもOKなので、取りやすい時に取って下さい!
身の部分から先端へ行くにつれてドンドンと細くなっていきますが、途中から肝の部分になります! こちらももちろん食べれますので、取り出したらパクッと1口で食べちゃいましょう♪
気になるながらみのお味は……
肝心なのは、ながらみの味ですよね?
ご覧になって頂いている通り、ながらみは小さい貝なんですが……
肝の部分と一緒に食べますと、こんな小さいにも関わらずバターのようなコクを感じることが出来るんですよね♪
身も火を通したアワビのような食感で、柔らかくとても心地が良い♪
苦味なんかも全く感じませんので、お子さんでもパクパクと食べちゃうと思いますよ! また話しが戻っちゃいますが、昔は子供のおやつとしても結構食べられていたみたいですからね♪(まあそうでもしないと消費が出来なかったのかもしれませんが 笑)
酒飲みの方は手元とイジイジと身を取り出すのも、作業としてちょうど良いんですよね(笑) 枝豆や落花生をつまみにするように♪
ながらみのアレンジレシピ
基本的には塩茹でが、ながらみの食べ方となりますが、ちょっと手間がかかりますが私がたまにやるオススメの食べ方をご紹介しますね♪
【ながらみのガーリック炒め】です♪
見ただけで分かっちゃうと思いますが、30-40個位のながらみの身を取り出し、にんにくとオリーブオイルで炒めれば出来上がりです♪
昔枝豆も大量に豆だけ取り出して食べたりしませんでしたか(笑)?
って、そんな話しはどうでもいいんですが、これは本当にお酒に良く合います!!
貝類ににんにくが合わさると、無敵だと思います♪ 面倒な方は殻のままガーリック炒めを作ってしまってもいいかもしれませんね!
あっ、でも殻から身を取り出すときに手がベタベタになるからダメですね(笑)
ながらみの醤油煮もオススメ
他にはながらみの醤油煮もオススメの一品です!
ながらみをボイルする際に塩水ではなく、醤油やミリンで煮込みながらボイルをしてもいいのですが、あまりグツグツとやっていると身が硬くなってしまいます。
なので普通の塩水で茹でたながらみを、醤油・ミリンで作っただし汁に1晩漬け込んでもOKです! こっちの方が塩味を楽しんだ後に醤油味に作り変えることが出来ますので、色々と楽かもしれないですね♪
はい、写真撮り忘れました(笑)
まとめ
- ながらみは千葉県九十九里浜で人気の巻貝
- 昔はたくさん獲れたが、今では幻の貝と呼ばれるほど貴重なものに
- ながらみの身を取り出す際は焦らず、慎重に……
- お子さんのおやつにも、お酒のおつまみにも最適
いかがでしたでしょうか? あまり馴染みのないながらみですが、千葉県にお越しになった際、居酒屋さんなどで発見したら絶対に食べて頂きたい一品であります!
最近では都内の居酒屋さんなんかでも、お通しとして出されることもあるようですので、巡り合えたらラッキーですね♪
まだまだ世間には知れ渡っていない、隠れた逸品が千葉県にはたくさん眠っていますので、これからもドンドンご紹介させて頂きたいと思います! 是非今後ともお付き合いお願い致します♪
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