伊勢海老のオスとメスはどうやって見分けるの? オスとメスで味が違うのかもお伝えします!

季節も夏真っ只中となり、長かった今年の梅雨も遠い昔のよう……

ここ千葉県では8月から県を代表する海産物の水揚げが始まります! それは……伊勢海老です!!

現在の仕事に就いてからは、夏と言えば伊勢海老! お陰様で伊勢海老の漁が始まると夏だな~なんて思ったりする体質となりました(笑)

そんな伊勢海老!! パッと見ただけでは分かりませんがオスとメスが存在するんですよね!

今回はそんな伊勢海老のオスとメスの見分け方をご紹介したいと思います!

 

千葉県の伊勢海老

今年も始まりました! 千葉県の夏! 伊勢海老の夏!

今回も本題とは関係のない話しから始めますが……(笑)

基本的には伊勢海老はGWが過ぎたあたりから、8月頃の間に産卵をします!

そういったことから千葉県の外房の漁港では6月7月と伊勢海老の漁をしてはいけない、「禁漁期間」となっています!

6月と7月は漁が禁止されているのですが、裏を返せば産卵期以外はいつでも漁をしていいと言うことになるのです!

しかし、伊勢海老は海底の岩場に隠れて住んでおり、捕食をする際に岩場から出てエサを食べているのですが、冬場などの寒い時期には活性が下がってしまい中々岩場から出て来なくなってしまうのです。

そうすると岩場に沿って設置する漁獲の網にかかってこなくなるので、冬場にはほとんど水揚げが期待出来なくなってしまうのです。

なので、6月7月以外は漁をしていいと言うことにはなっているものの、春先の4月5月、夏場から秋にかけて8月ー10月が水揚げのメインになってくるのです!

その中でも一番水揚げの期待が出来るのは8月になってくるんですよね!

そしてこの8月なワケですよ♪ 千葉県の中でも一番水揚げが多い大原港には解禁日となればNHKのカメラが来たり、何気に全国のニュースでも取り扱われるレベルになるんです!

ちなみに今年は日テレの朝の情報番組である「ZIP」が来ていましたね!

 

伊勢海老のオスとメスの見分け方

では伊勢海老のオスとメスの見分け方をお伝えしていきましょう!

見分け方としまして脚の長さや生殖器なんかでも分かるのですが、一番分かりやすいのは尻尾の内側爪の先! これが一番分かりやすく、見分けることが出来ます!

まずは尻尾の内側で見分けてみましょう!

尻尾の内側のヒレの大きさで見分ける

尻尾の内側のヒレとか言われても、何だかパッとイメージは浮かんで来ないですよね!

これを見れば一目瞭然です! 多分……

左がメス右がオスですね!

これは尻尾の内側を撮った写真で、どちらにも小判状のヒレが付いていると思いますが、左のメスの方が大きいことが分かると思います。

ちょうど撮影した左側のメスの方だけ、モジャモジャ? モヤモヤ? したものが付いていると思いますが、こちらは放卵した卵の残りカスなんですね。

メスの方は産卵の時期になりますと、この部分に卵を抱えるので、ヒレの部分がオスよりも大きくなっているのです。

ちなみに……

卵を抱えた状態とはこのことです(笑)

モッサモサですね!!

伊勢海老のサイズにもよりますが、この卵は3万~50万程度あり、それを海の中に放卵していくんです!

そんなとんでもない数の卵を持っても生き残れるのは、知れているので自然界での生存競争は過酷過ぎますね……。

余談の上に余談を重ねますが、上記の写真は卵と言っても「外子」と呼ばれます。

この外子が産卵手前の状態ですが、この状態になるまでに体内に「内子」と呼ばれるものが出来ます。

それがコチラ!

これはちょっと昔に撮った写真なのですが、この鮮やかなオレンジ色をしたものが内子になります。

受精をすると、まずこの内子が出来て、その後に先程の外子になっていくんですよね!

伊勢海老を半割にしてこんなカラフルなものが出てきたら、ビックリすると思いますが、この内子は産卵期の中でもごくごく一部の期間でしかお目にかかれませんので、物凄く貴重なものとなります。

味もとても濃厚で甘みがあるので、もし見つけることが出来れば超ラッキーってな感じですね!

でも基本は産卵期には漁獲をしない為に禁漁期を設けているので、希少価値は高いですが、ちょっと複雑ですね……

年々海水の温度もおかしなことになっているので、今年も8月から始まった漁では外子どころか、内子が入った伊勢海老も多く見受けられます。

海水がの温度が変わって、伊勢海老の産卵期も変わっているのであれば、それに合わせて禁漁の時期も変えていかなければいけなんですけどね……

爪の先で見分ける

上記のヒレの大きさだけでも見分けることが出来るのですが、爪の先を見てもどちらかが分かります!

はい、爪はこんな感じになっていますね!!

左側の方がメス右側の方がオスになっています!

右側のオスの爪先は尖っていますが、左側のメスの爪先は分かれていて、挟んだり出来る仕様になっていますね!

何故爪先に違いがあるのかと言いますと、メスは産卵期に卵を大量に抱えますと、卵の掃除や手入れなんかを行うんです!

なので、手入れなどがしやすいようにメスの爪先がこういった形状になっています。

伊勢海老の脚は片側5本の合計10本あるのですが、こういった形状が見られるのは尻尾側の4番目と5番目のみとなっていますので、気になった方は見てみて下さい!

1つ目に紹介しましたヒレの大きさにつきましては、オスとメスを同時に見比べることが出来れば非常に簡単なのですが、例えばメスだけを見ても「これが大きいうちに入るのかな?」なんてことになると思うので、どちらかと言うと爪先の方が見分けがつきやすように思います。

 

オスとメスで味に違いはあるの?

ではオスとメスによって、味に違いが出てくるのか?

これは気になっちゃいますよね! 出来れば美味しい方を買いたいですから!

答えから言いますと……

あんまり違いはありません(筆者談)

メスの方が美味しいだの、この時期はオスの方がいいだの……

こういった話しを色々と聞きますが、まあまあ伊勢海老を食べてきた私からしますと、常人が味の違いを見分けられる程、大差はないように思います。

強いて言いますと、先ほどお伝えしました通り6月・7月が産卵期となっており、この時期には伊勢海老に限らずメスは卵の方に栄養を行き渡らせますので、身の方はあまり美味しくないと言えばそうなのかもしれません。

しかしこの時期は基本的に漁獲は出来ず、食べる事も難しいと思うので、そんなに深く考える必要はないと思います。

まあ長々と伊勢海老のオスとメスの見分け方について書いてきましたが……

味に違いはないと断言してしまった今……オスとメスを見分ける必要性は全くもってなくなってしまいましたね(笑)

一生に一度、あるかないかの場面だと思いますが、飲み会などで伊勢海老が出てきた際、伊勢海老を手に取り……

「ああ、これは爪先が分かれているからメスだね!!」

そんな奇跡の場面でどうぞ披露なさって下さい(笑)

 

まとめ

  • 千葉県の伊勢海老が今年も始まる
  • オスとメスの見分け方は尻尾の内側にあるヒレの大きさ
  • もう1つは爪先が尖っているか、分かれているか
  • この豆知識を披露出来る場面は……多分ない(笑)

 

いかがでしたでしょうか? 本当に需要があるかないかわからない内容の記事でしたが……(笑)

しかしこんな記事に辿り着いてしまったアナタは、伊勢海老のオスとメスの見分け方で相当困っていたことは容易に想像できます。(自分で書いておきながら、何故この記事に辿り着いてしまったのか、理由を知りたいです 笑)

まあ理由は深堀しませんが、1人の方でもお助けが出来れば、この上ない幸せでございます♪

ちなみに海産物に携わっている私でも、この豆知識を披露したのは今回で5回目と言うことは内緒にしておいて下さいね(笑)

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