魚介類の日本国内の消費量が減少中! お魚大国ニッポンの現状を探ります。
日本と言いますと、海に囲まれ昔から魚介類を多く食すイメージがあると思います!
しかし近年では「食の欧米化」と言われるように、ご飯がパンに変わり、魚が肉に変わったりと、皆さんが食べるものは大きく変わりつつあります。
今回は過去のデータと比較し、日本の食生活にどれだけ変化があったのか? また世界のお魚事情はどうなっているのか?
こんなことを調べていきたいと思います!
2001年をピークに減少中の国内魚介類消費量
日本国内における魚介類の消費量は1989年から2001年までは約850万トン前後で推移をしていましたが、2018年には569万トンまで減少しています。
グラフで確認していきましょう!
出典:農林水産省「食料需給表」を元に筆者が作成
順調に減ってきていますね~(涙)
聞くところによりますと、ご家庭で魚焼きグリルを使わない方も増えてきているようですし、考えてみれば減ってきているのも納得ですかね~。
これだけ魚の消費が減ってきていると言うことは、変わりに増えてきているものがあるんですよね。
それは……
出典:農林水産省「食料需給表」を元に筆者が作成
冒頭でも触れているように、お肉ちゃんですよね~!
このグラフで確認しますと、肉類と魚介類の消費量が逆転したのは、2016年のこと。
意外にも最近の出来事なんですよね~!
しかし魚介類の消費量は確実に減ってきていて、肉類は急激にではありませんが、毎年増えていっています。
魚介類の仕事に携わっている私からしますと、20-30年後が心配になってしまう結果ですね……。
どの年代でも魚介類消費は減少中
こういったデータを見ますと、「やっぱり若い人達が魚を食べなくなっているもんな~。」と思ってしまいがちですが……
こちらのグラフをご覧下さい!
出典:厚生労働省「国民栄養の現状」(平成5(1993)年以前)及び「国民健康・栄養調査」(平成10(1998)年以降)に基づき筆者が作成
ナント! 1998年以降はほぼほぼどの年代でも、魚介類の摂取量が減っているんですよ~!
イメージですが、魚介類の摂取量は年配の方はあまり変わらないものの、若年層が全くと言っていいほど食べなくなってしまったのかな~と思っていましたが……
頼みの綱である、年配の方までも減少してしまっているなんて……
この現象はちょっとやそっとのことでは変わりそうにもありませんね(涙)
世界で見ると1人当たりの魚貝類消費量は50年で約2倍!
ご覧のように日本国内では減少中の魚貝類消費量ですが、世界に目を向けてみるとどうでしょうか?
こちらのグラフをご覧ください!
出典:FAO「FAOSTAT(Food Balance Sheets)」から筆者が作成
注:こちらのデータは粗食料ベースとなっています。粗食料とは、廃棄される部分も含んだ食用魚介類の数量。
どの地域にも年によって波はあるものの、全体的には間違いなく上昇していっていますね!
1985年以降、ヨーロッパに何が起きたんだ? と、ちょっと興味が沸いてきますが、青い線の世界を見れば一目瞭然です!
アジアにおいてはかなり上昇しているので、そんなに気にすることではないかと思いますが、主要国ベースのデータはかなり衝撃的なものでした……
出典:FAO「FAOSTAT(Food Balance Sheets)」(日本以外の国)及び農林水産省「食料需給表」(日本)を元に筆者が作成
注:こちらのデータは粗食料ベースとなっています。粗食料とは、廃棄される部分も含んだ食用魚介類の数量。
ノォォォォォォ~!
どうしちゃったんだい? 日本ちゃん!
グレーの線の日本だけ、主要国とは掛け離れた動きをしちゃっているじゃないですか!
世界の平均から見ますと、まだ2倍以上ある日本ですが、数字だけ見ますと50年前に逆戻りです。
先程のグラフではアジアも順調に伸びていましたが、これを紐解いてみますと中国が50年で約9倍、インドネシアも約4倍とこういった国がアジアを牽引しているんですよね。
日本が世界の最先端を突っ走っているのか、1人だけ独自の方向性へ進んで行っているのか?
このデータが良い事なのか、はたまた悪いことなのか?
個人的にも興味が沸いてきたので、今後も調査をしていこうと思います!
まとめ
- 日本国内における魚介類消費量は間違いなく減少中
- 若者だけではなく、どの年代も魚を食べなくなっている
- 反面、世界は50年で2倍に!
- 日本が進む先は明るい未来なのか?
いかがでしたでしょうか?
ニュースでも魚を食べる人が減り、肉を食べる人が増えていると言うことをよく目にしますが、「言う程は減っていないんじゃない?」なんて、心の奥底で思っていた私にはちょっと衝撃的でしたね……
ここまでのデータが出てしまいますと、簡単には魚食文化復活とはいかないような気がしますね。
何度も言いますように、これが良い事なのか悪いことなのかは分かりませんが、今後も継続をして調べていこうと思います!